「やめられない止まらない」というのは、かっぱえびせんだけにしてほしい。
核・ミサイル開発を止めようとしない北朝鮮のことだ。
いま日本国民は北朝鮮に対してどう思っているのか?
9月4日にJNNが世論調査の結果を発表した。
それによると、北朝鮮の動きについて「不安に感じる」という人が90%に達している。
だろうね。
では、北朝鮮に核やミサイル開発をやめさせるにはどうしたらいいか?
「対話を重視すべき」と答えた人は29%。
「圧力を重視すべき」と答えた人が57%。
「もう、話し合いだけで解決することはムリ」ということを多くの人が考えている。
また、北朝鮮のミサイル攻撃から日本を守るために、政府は地上配備型のシステム「イージス・アショア」を導入しようとしている。
この方針に「賛成」と答えた人は63%にのぼる。
「日本の守り」についてこれほど関心が高まっているのは、いつ以来のことだろう?
以上の数字はこの記事から↓
JNN世論調査、3か月連続で不支持率が上回る
*リンク切れ注意。
また、毎日新聞は北朝鮮のミサイルを不安に思う小学生の声をのせている(2017年9月3日)。
もし、わたしたちが住んでいる日本に落ちてきたらたくさんの人が大きなけがをしてしまったり、もしかしたら死んでしまったりします。大勢の人たちが悲しい気持ちになってしまいます。絶対にそういうことはやめてほしいと思います。
国連の声明を何度も無視するような国にこの小さい声が届くかどうか。
JNNの世論調査では、90%の日本国民が北朝鮮を不安に感じていた。
でも今同じ調査をしたら、この数字は同じかもっと増えているはず。
9月3日(日)に北朝鮮が核実験をしたから。
これはミサイルに載せることができる水爆だったという。
何してくれてんねん。
日本には、北朝鮮の脅威に不安を感じる人がたくさんいる。
でもおびえていたら、それこそ北朝鮮の思うつぼ。
北朝鮮はそのためにミサイルで日本国民を脅しているのだから。
今の日本人にとって大切なことは冷静さを失わないこと。
第二次世界大戦時のイギリス人を見てみよう。
ドイツによるロンドン空爆に「冷静」で対応したイギリス人は参考になる。
その精神は「Keep Calm and Carry On (平静をたもち、普段の生活を続けよ)」というスローガンに現れている。
もちろん、今の日本の状況はこのときとはまったく違う。
でも、「相手が恐怖をあたえようとしているときこそ、国民は冷静さを失わってはいけない」という点では同じ。
日常生活でも、「何が起きてもパニックにならないで冷静に対応する」ということはとても大事。
ピンチになったら、「Keep Calm and Carry On(落ち着いて行動しましょう)」とつぶやくといいかも。
それにこの言葉は世界的にとても知られている。
世界でもっとも有名で人気のあるスローガンの1つだ。
一般常識としても覚える価値がある。
イギリス人が「Keep Calm and Carry On」という言葉を必要とした背景はこんなもの。
第二次世界大戦中、ヨーロッパでナチス・ドイツとたたかっていたのはイギリスだけになった。
このときイギリスがドイツに負けていたら、世界はドイツのものになっていただろう。
ドイツ軍によるロンドン空爆が始まる。
爆撃を受けるロンドン
ロンドン市民に恐怖をあたえるため、ドイツは夜間空襲をおこなった。
チャーチルは国民に徹底抗戦を呼びかける。
地下鉄に逃げこむ市民
寝具を持ってここで寝ていた。
ドイツ軍の空爆を受けても店を開けるレストラン
店がなくなったら、路上で料理をつくって提供する。
シェフ帽子をかぶることも忘れない。
戦争という非常時でも、イギリス人は平時と同じようにふるまっている。
画像は「NHK 映像の世紀 第5集」のキャプチャー
「イギリスはヒトラーに勝てないのではないか?」という国民の不安をしずめるために、イギリス情報省が「Keep Calm and Carry On (平静をたもち、普段の生活を続けよ)」というポスターをつくっている。
ドイツ軍の攻撃に対し、イギリス人は日常生活を続けることで対抗した。
この言葉には、そんなイギリス人の精神が込められている。
イギリス人はナチス・ドイツの脅威にひるむことなく生きていた。最悪の事態が迫っていた人々は犬を散歩させ、仕事に出かけ、配給制の下でなんとか日々をしのいでいた。
「驚きの英国史 (NHK出版新書) コリン・ジョイス」
この言葉は今のイギリスでとても人気がある。
オフィスや一般家庭でもこのポスターを見るができるという。
日本でも時どき見るしね。
「Keep Calm and Carry On (落ち着いて行動しましょう)」という言葉は、日常生活のいろいろな場面にもあてはまる。
それで現代のイギリス人もこの言葉を気に入っているという。
さらに大事なことは、この言葉が「イギリス人らしさ」をよくあらわしているということ。
重要な要因は、このメッセージが現在も当時もイギリス人の「自画像」にぴたりと当てはまることだ。
「驚きの英国史 (コリン・ジョイス)」
今回の北朝鮮の核実験を受けて、新聞各紙は国民に「冷静な対応」を呼びかけている。
産経新聞の社説
暴挙を許せないという明確な意志を有することに加え、危機に対する冷静な自覚と対応が必要である。
北朝鮮の核実験 最悪の暴挙を許さない あらゆる手立てで国民守れ
読売新聞の社説
北朝鮮の度重なる弾道ミサイル発射や核実験で、国民には不安が生じている。政府は、的確な情報を随時提供し、冷静な対応を呼びかけることが大切である。
北朝鮮核実験 脅威を具現化する金正恩政権
政府(菅官房長官)も国民にこう訴えている。
NHKニュース(9月3日)から。
「過去5回の北朝鮮による核実験の発表後にわが国で異常値は検出されておらず、国民には、冷静に、平常どおりの生活を送っていただきたい」と述べました。
「北朝鮮が核実験実施と判断」菅官房長官
ようするに、今は日本人にとっても「Keep Calm and Carry On 」というイギリス人の精神や態度が大切ですよ、ということ。
「Keep Calm and Carry On 」やこの言葉のパロディーは、世界のいろいろなところで見られる。
上の写真はタイにあるテディベア・ミュージアムのもの。
この博物館のオーナーが韓国人ということで、Kポップをガンガン流しているらしい。
テディベアで集客して韓流を宣伝するという発想に、韓国人の”らしさ”があらわれている。
このたくましい商魂は日本人も見習っていいかも。
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